確定申告のやり方完全ガイド
確定申告は、なぜ毎年こんなに不安になるのか
2月が近づくと、急に落ち着かなくなる人がいます。
「副業の収入って申告するの?」
「会社で年末調整しているから大丈夫?」
「ブログ収入やアフィリエイト収入は雑所得? 事業所得?」
「e-Taxって結局、何から始めればいいの?」
確定申告は、言葉だけ見るとかなり難しく見えます。
所得税。
復興特別所得税。
源泉徴収票。
支払調書。
青色申告。
白色申告。
必要経費。
インボイス制度。
消費税。
こう並ぶと、もう画面を閉じたくなります。
でも、確定申告の本質はそこまで複雑ではありません。
1年間でいくら稼いだのか。
その収入を得るために、いくら使ったのか。
すでに源泉徴収などで税金を払っているのか。
最終的に、税金を追加で払うのか、還付を受けるのか。
これを整理して、税務署に報告する手続きが確定申告です。
この記事では、日本で働く会社員、副業をしている人、個人事業主、フリーランス、ブログ運営者、アフィリエイト収入がある人、Google AdSense収入がある人にも分かるように、確定申告のやり方を実例つきで解説します。
令和7年分の所得税・贈与税の申告・納付期限は令和8年3月16日、個人事業者の消費税等の申告・納付期限は令和8年3月31日と案内されています。毎年の期限は曜日や制度変更で変わることがあるため、実際に申告する年は国税庁の最新情報を確認するのが安全です。
まず確認することは「自分の収入の種類」です
確定申告で最初に見るべきなのは、税率ではありません。
まずは、自分の収入が何に当たるのかを確認します。
会社員の給料は、基本的には給与所得です。
フリーランスの仕事は、事業所得または雑所得になることがあります。
ブログやアフィリエイト収入も、規模や継続性によって事業所得または雑所得として扱われる可能性があります。
日本では、多くの会社員は勤務先の年末調整で所得税の精算が終わるため、通常は確定申告が不要です。ただし、給与以外の所得が20万円を超える場合など、一定の条件に当てはまると確定申告が必要になります。
| 収入の種類 | 具体例 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 給与所得 | 会社員、パート、アルバイト | 年末調整済みか確認 |
| 事業所得 | 個人事業主、継続的なフリーランス収入 | 収入と必要経費を記帳 |
| 雑所得 | 原稿料、副業収入、単発収入など | 副業20万円超の確認 |
| 不動産所得 | 家賃収入、駐車場収入 | 収支内訳と経費管理 |
| 配当所得 | 株式配当、投資信託分配金 | 源泉徴収・総合課税・申告分離課税を確認 |
| 譲渡所得 | 株式売却、不動産売却など | 損益通算や申告分離課税に注意 |
ここで大切なのは、
「会社で年末調整しているから、すべて終わり」
とは限らないことです。
たとえば会社員が副業でブログを運営し、広告収入やアフィリエイト収入を得ている場合、その所得が一定額を超えると確定申告が必要になることがあります。
副業20万円ルールは便利だけど、勘違いしやすい
日本の会社員がよく検索するキーワードに、
「副業 20万円 確定申告」
があります。
国税庁は、年末調整が済んでいる給与所得者でも、給与所得以外の副収入などによる所得が20万円を超える場合、原則として確定申告が必要になると説明しています。
ここで注意したいのは、
20万円というのは「売上」ではなく、基本的には「所得」で見るという点です。
たとえばブログ収入が30万円あっても、サーバー代、ドメイン代、ツール代などの必要経費が12万円あれば、所得は18万円になります。
収入30万円。
必要経費12万円。
所得18万円。
この場合、所得税の確定申告だけを見ると判断が変わる可能性があります。
ただし、住民税の申告は別です。
所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告が必要になることがあります。国税庁の確定申告特集でも、所得税等の確定申告が必要ない場合であっても住民税の申告が必要な場合があると案内されています。
つまり、
「20万円以下だから何もしなくていい」
と決めつけるのは危険です。
市区町村の住民税ルールも確認しておくと安心です。
確定申告の基本的な流れ
確定申告は、順番に分けるとかなり分かりやすくなります。
難しいのは税金そのものより、資料が散らばっていることです。
源泉徴収票。
支払調書。
売上明細。
銀行口座の入金履歴。
クレジットカード明細。
領収書。
レシート。
サーバー代の請求書。
会計ソフトのデータ。
これらを一つずつ集めていきます。
| 手順 | やること | チェックするもの |
|---|---|---|
| 1 | 収入を集計する | 給与、副業、事業、広告収入 |
| 2 | 必要経費を整理する | 領収書、カード明細、請求書 |
| 3 | 所得区分を確認する | 給与所得、事業所得、雑所得など |
| 4 | 申告方法を選ぶ | e-Tax、郵送、税務署提出 |
| 5 | 控除を確認する | 医療費控除、寄附金控除、社会保険料控除 |
| 6 | 申告書を作成する | 確定申告書等作成コーナーなど |
| 7 | 申告・納付する | 期限内に提出・納税 |
| 8 | 書類を保存する | 帳簿、領収書、申告書控え |
最近は、スマホやパソコンからe-Taxで申告する人も増えています。
国税庁の確定申告特集でも、スマホとマイナンバーカードを使ったe-Tax、マイナポータル連携による自動入力、キャッシュレス納付などが案内されています。
青色申告と白色申告の違い
個人事業主やフリーランスがよく迷うのが、
青色申告にするか、白色申告にするかです。
ざっくり言うと、青色申告は少し手間がかかる代わりに、税金面で有利になりやすい申告方法です。
白色申告は比較的シンプルですが、節税面では青色申告より弱くなりやすいです。
| 区分 | 青色申告 | 白色申告 |
|---|---|---|
| 事前届出 | 必要 | 不要 |
| 帳簿 | 原則として複式簿記など | 簡易な記帳 |
| 特別控除 | 条件により青色申告特別控除 | 原則なし |
| 赤字の繰越 | 条件により可能 | 原則不可 |
| 向いている人 | 継続的に事業をする人 | 小規模・単発に近い人 |
国税庁は、青色申告者は原則として正規の簿記の原則により記帳を行うと説明しています。また、白色申告者であっても、事業所得・不動産所得・山林所得がある人には記帳や帳簿保存の制度が設けられています。
さらに、e-Taxによる申告または優良な電子帳簿の保存により、65万円の青色申告特別控除を適用できることも案内されています。
ブログやアフィリエイトを継続して運営している人は、収益が小さいうちから青色申告を検討しておくと、あとで楽になります。
必要経費は、確定申告のいちばん大事な部分
確定申告で本当に大切なのは、
「いくら売上があったか」
だけではありません。
「その売上を作るために、いくら使ったか」
も重要です。
たとえばブログ運営者なら、次のような支出が必要経費になる可能性があります。
サーバー代。
ドメイン代。
WordPressテーマ代。
SEOツール代。
画像作成ツール代。
有料プラグイン代。
資料購入費。
取材交通費。
外注ライター費。
会計ソフト代。
業務用パソコンや周辺機器。
ただし、何でも経費にできるわけではありません。
大切なのは、
事業との関連性。
支出の証拠。
使用目的。
個人利用との区分。
たとえばパソコンを買った場合でも、仕事だけに使っているのか、プライベートにも使っているのかで考え方が変わります。
スマホ代やインターネット代も同じです。
仕事と私生活で共用しているなら、業務で使った割合を合理的に分ける必要があります。
ワンポイント: 経費は申告前に探すものではなく、毎月まとめておくものです。これだけで確定申告の疲れ方がかなり変わります。
コリの中間メモ
確定申告は、ただ税金を払うためだけの作業ではありません。
自分の収入がどこから来ているのか。
どの経費が本当に役に立っているのか。
どの副業が伸びているのか。
どの支出がただの浪費になっているのか。
数字にすると、少し怖いです。
でも、その怖さの中に、自分の仕事を育てるヒントがあります。
実例:会社員がブログ副業をしている場合
たとえば、東京で会社員として働いているAさんがいるとします。
本業の給与は年末調整済み。
副業としてブログを運営。
年間の広告収入とアフィリエイト収入が45万円。
サーバー代、ドメイン代、ツール代、画像素材代などの経費が15万円。
この場合、単純な売上は45万円です。
でも、所得はこう考えます。
45万円 − 15万円 = 30万円。
つまり、副業の所得は30万円です。
給与以外の所得が20万円を超えているため、Aさんは原則として所得税の確定申告が必要になる可能性があります。
ここでAさんがやるべきことは、難しい節税テクニックを探すことではありません。
まず、収入を正しく集計する。
次に、必要経費の証拠を残す。
そのうえで、事業所得なのか雑所得なのかを確認する。
最後に、e-Taxや確定申告書等作成コーナーで申告する。
この流れです。
実例:個人事業主として仕事をしている場合
次に、フリーランスのWebデザイナーBさんを考えてみます。
年間売上は420万円。
必要経費は120万円。
会計ソフトを使って毎月記帳。
青色申告の届出済み。
e-Taxで申告予定。
この場合、Bさんは売上420万円そのものに税金がかかるわけではありません。
売上から必要経費を引いた所得をもとに、所得控除などを反映して税額を計算します。
国税庁の手引きでも、事業所得の申告では、青色申告者は総収入金額と必要経費の内訳を記載した青色申告決算書、白色申告者は収支内訳書を用いることが案内されています。
フリーランスや個人事業主は、申告の直前だけ頑張るより、毎月の記帳が何より重要です。
月ごとに売上と経費を整理しておけば、確定申告の時期に慌てる必要がありません。
インボイス制度と消費税も確認する
個人事業主やフリーランスは、所得税だけでなく消費税も確認する必要があります。
特に、インボイス制度が始まってからは、
「自分は免税事業者なのか」
「インボイス発行事業者なのか」
「消費税の申告が必要なのか」
を確認することが大切になりました。
インボイス制度は、令和5年10月1日から始まった適格請求書等保存方式です。インボイス制度の下では、一定事項が記載された帳簿と適格請求書などの保存が仕入税額控除の要件になります。
また、インボイス発行事業者として登録を受けた課税事業者は、基準期間の課税売上高にかかわらず、消費税の納税義務が免除されないと説明されています。
つまり、売上がまだ小さい個人事業主でも、インボイス登録をした場合は消費税申告が関係してくることがあります。
令和7年分の個人事業者の消費税及び地方消費税の申告・納付期限は、令和8年3月31日と案内されています。
ブログ運営やフリーランス収入が増えてきたら、所得税だけでなく、消費税、インボイス、簡易課税制度、2割特例なども確認しておきたいところです。
確定申告でよくある失敗
一つ目は、収入を一部だけ申告してしまうことです。
銀行振込で受け取った収入。
ASPのアフィリエイト報酬。
Google AdSenseの入金。
原稿料。
講演料。
ネット販売の利益。
これらをバラバラに管理していると、抜け漏れが起きやすくなります。
二つ目は、経費の証拠を残していないことです。
「たしか仕事用に買った」
だけでは弱いです。
領収書、カード明細、請求書、メールの購入履歴、銀行明細などを残しておく必要があります。
三つ目は、年末調整と確定申告を混同することです。
年末調整は、主に会社員の給与に関する税金の精算です。
確定申告は、1年間の所得全体を自分で申告する手続きです。
四つ目は、住民税を忘れることです。
所得税の申告が不要なケースでも、住民税の申告が必要になる場合があります。
五つ目は、インボイス登録後の消費税を軽く見てしまうことです。
インボイス登録をすると、取引先との関係では有利になる場合もありますが、消費税申告の負担が増えることもあります。
確定申告を楽にする管理方法
確定申告を楽にする一番の方法は、普段から分けておくことです。
仕事用の銀行口座。
仕事用のクレジットカード。
経費用のフォルダ。
月別の売上表。
会計ソフト。
領収書の保存ルール。
このあたりを決めておくと、確定申告はかなり軽くなります。
特にブログや副業の場合、最初は収入が小さいため、税金管理を後回しにしがちです。
でも、収益が伸びてから慌てて整理しようとすると大変です。
月1回だけでもいいので、
今月の収入。
今月の経費。
今月の証拠書類。
この3つを確認しておくと安心です。
確定申告のやり方完全ガイド 参考資料
この記事は、国税庁の「令和7年分 確定申告特集」「確定申告が必要な方」「給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合」「個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について」「白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」「消費税及び地方消費税の申告等」などの公的情報をもとに、一般読者向けに分かりやすく整理しました。制度や期限は年度によって変わることがあるため、実際に申告する際は国税庁、e-Tax、自治体、必要に応じて税理士の情報も確認してください。
確定申告のやり方完全ガイド Q&A
Q1. 会社員でも確定申告が必要になることはありますか?
はい、あります。
多くの会社員は年末調整で所得税の精算が終わりますが、給与以外の副業所得が20万円を超える場合などは、確定申告が必要になることがあります。
ブログ収入、アフィリエイト収入、原稿料、講演料、ネット販売の利益などがある人は、年間の所得を確認しておくと安心です。
Q2. ブログ収入やアフィリエイト収入は経費を引けますか?
はい、仕事に必要な支出であれば、必要経費として考えられる場合があります。
たとえば、サーバー代、ドメイン代、SEOツール、画像作成ツール、WordPressテーマ、会計ソフト、外注費などです。
ただし、個人的な支出は経費にできません。仕事との関連性と証拠書類を残すことが大切です。
Q3. 青色申告と白色申告はどちらがいいですか?
継続的に副業や個人事業を行うなら、青色申告を検討する価値があります。
青色申告は記帳の手間がありますが、条件を満たせば青色申告特別控除などのメリットがあります。
一方、収入が小さく単発に近い場合は、白色申告から始める人もいます。自分の事業規模、継続性、記帳できるかどうかで判断するとよいでしょう。
ブログ収益の確定申告を考える段階まで来たなら、その前に整理しておきたいことがあります。
それが、Googleアドセンスの審査、WordPressブログの品質、記事構成、広告配置、そして月100ドルを目指す収益化の流れです。
アドセンス収益は、最初は小さな副収入に見えるかもしれません。
しかし続けていくと、検索流入、ページビュー、RPM、CPC、CTR、滞在時間、そして税金管理まで関係してくる大切な収益源になります。
アドセンス審査に通るための条件から、WordPressで収益ブログを育てる考え方まで知りたい方は、こちらの記事も参考になります。
「Googleアドセンス審査完全ガイド|WordPressの合格条件から月100ドルを目指す収益化戦略」
コリの考え
確定申告は、最初はとても面倒に見えます。
でも、本当に大事なのは難しい税法を全部覚えることではありません。
自分の収入を分けること。
経費の証拠を残すこと。
年末調整と確定申告の違いを知ること。
副業20万円ルールを正しく理解すること。
青色申告、白色申告、消費税、インボイス制度を必要に応じて確認すること。
この順番で見れば、確定申告は少しずつ整理できます。
特に副業やブログ収入は、最初は小さくても、続けていくと立派な事業に近づいていきます。
だからこそ、収益が少ないうちから記録する習慣を作っておくことが大切です。
税金は怖がるものではなく、準備して向き合うものです。

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